血糖値・GI値・GL値とは?ダイエットに役立つ「血糖値の上がり方」の基本を超初心者向けにやさしく解説
「低GI食品はやせる」「血糖値スパイクに気をつけよう」。ダイエットや健康の情報で、血糖値やGI値という言葉を見かける機会が増えました。
でも、「GI値が低ければ何を食べてもいいの?」「GL値って何?」と聞かれると、自信を持って答えられる人は少ないのではないでしょうか。実は、GI値だけを見て食品を選ぶと、かえって遠回りになることもあります。
この記事では、血糖値の基本から、GI値とGL値の違い、ダイエットにどう活かせばいいのかまでを順番にお話しします。記事の途中には、GL値を自動で計算できるツールもあります。
この記事の結論
- 血糖値は「血液中のブドウ糖の量」。食後に上がり、インスリンの働きで下がるのは自然なことです。
- GI値は「食品の糖質が、血糖値をどれくらい速く上げるか」を表す数字です。
- GL値は「GI値 × 実際に食べる糖質の量」。現実の食事に近いのはGL値です。
- 体重を決めるのは、GI値よりも1日の総カロリー。GI値の低さだけで食品を選ぶのは要注意です。
- たんぱく質・脂質・食物繊維と組み合わせる、食べる順番を工夫する、食後に少し歩くことで、血糖値の上がり方はゆるやかにできます。
血糖値ってなに?
血糖値とは、血液の中にどれくらいブドウ糖が含まれているかを表す数字です。単位は「mg/dL」で、血液100mLあたり何mgのブドウ糖があるかを示しています。
炭水化物の記事でお話ししたとおり、ご飯やパンなどの糖質は、消化されるとブドウ糖になって血液に入ります。ブドウ糖は脳や筋肉の大切なエネルギー源なので、体は血糖値を一定の範囲に保とうと、常に調整しています。
血糖値の目安
日本糖尿病学会の基準では、空腹時の血糖値は110mg/dL未満が正常型とされています(100〜109mg/dLは「正常高値」)。健康診断の結果を見るときの参考にしてください。
健康診断で血糖値やHbA1c(ヘモグロビンA1c)の数値を指摘された方は、この記事の内容だけで判断せず、必ず医師に相談してください。
食後の血糖値とインスリンの関係
食事をすると、血糖値は上がります。これは健康な人でも起こる、ごく自然な反応です。
血糖値が上がると、すい臓からインスリンというホルモンが出ます。インスリンは、血液中のブドウ糖を筋肉や肝臓、脂肪組織に取り込ませて、血糖値を下げる働きをしています。たとえるなら、血液の中にあふれたブドウ糖を、各部屋(細胞)に案内する「案内係」です。
取り込まれたブドウ糖は、すぐにエネルギーとして使われるか、グリコーゲンとして蓄えられます。それでも余った分は、体脂肪として蓄えられます。
「血糖値スパイク」とは
食後に血糖値が急に大きく上がり、その後急に下がる状態を、一般に「血糖値スパイク」と呼んでいます。特に、食後の血糖値が高くなりやすい人(糖尿病予備群の人など)では、この状態をくり返すことが、血管への負担につながると考えられています。
一方で、健康な人でも食後に血糖値がある程度上下するのは自然なことです。必要以上に怖がる必要はありませんが、上がり方をゆるやかにする食べ方を知っておくと、満腹感を保ちやすく、食事のコントロールにも役立ちます。
GI値とは?
GI値(グリセミック・インデックス)は、食品に含まれる糖質が、どれくらい速く血糖値を上げるかを表す数字です。
ブドウ糖をとったときの血糖値の上がり方を「100」として、同じ量の糖質(50g)を含む食品を食べたときに、食後2時間の血糖値がどれくらい上がるかを比べて決められます。
| 区分 | GI値 |
|---|---|
| 低GI | 55以下 |
| 中GI | 56〜69 |
| 高GI | 70以上 |
身近な食品のGI値
国際的に使われている食品のGI値の一覧(ブドウ糖=100)から、身近な食品をいくつか紹介します。
| 食品 | GI値(目安) | 区分 |
|---|---|---|
| 白ご飯 | 約73 | 高 |
| 玄米ご飯 | 約68 | 中 |
| 食パン(白) | 約75 | 高 |
| うどん | 約55 | 低 |
| スパゲッティ | 約49 | 低 |
| じゃがいも(ゆで) | 約78 | 高 |
| さつまいも(ゆで) | 約63 | 中 |
| オートミール(おかゆ状) | 約55 | 低 |
| バナナ | 約51 | 低 |
| りんご | 約36 | 低 |
| 牛乳 | 約39 | 低 |
| 大豆(ゆで) | 約15 | 低 |
※GI値は、品種・産地・調理法・食べるときの温度などによって変わります。同じ食品でも資料によって数値が異なるため、「だいたいの目安」として見てください。
GI値を変える要因
- 食物繊維:多いほど糖の吸収がゆるやかになり、GI値は低くなりやすい
- 加工・調理:細かく砕く、長く煮るほど消化が速くなり、GI値は高くなりやすい(例:オートミールも、インスタントタイプはGI値が高め)
- 一緒に食べるもの:たんぱく質や脂質、酢などと一緒にとると、血糖値の上がり方はゆるやかになる
GL値とは?(自動計算ツール付き)
GI値には、大きな弱点があります。それは、「どれくらいの量を食べるか」が考えられていないことです。
GI値は、糖質50g分を食べたときの数字です。でも実際には、ご飯をお茶碗1杯食べることもあれば、スイカを1切れだけ食べることもあります。そこで生まれたのがGL値(グリセミック・ロード)です。
GL値 = GI値 × 1回に食べる糖質の量(g)÷ 100
| 区分 | GL値(1回量) |
|---|---|
| 低GL | 10以下 |
| 中GL | 11〜19 |
| 高GL | 20以上 |
スイカとご飯で比べてみよう
スイカのGI値は約76で「高GI」です。でも、1切れ(可食部100g)に含まれる糖質は約9gしかありません。
スイカ:76 × 9 ÷ 100 = GL値 約7(低GL)
一方、白ご飯お茶碗1杯(150g)の糖質は約53gです。
白ご飯:73 × 53 ÷ 100 = GL値 約39(高GL)
つまり、GI値が高くても、食べる量が少なければ血糖値への影響は小さいということ。逆に、GI値がそれほど高くなくても、たくさん食べれば影響は大きくなります。現実の食事に近いのは、GI値よりもGL値なのです。
GL値の自動計算ツール
食品を選ぶか、GI値を直接入力し、1回に食べる糖質の量を入れると、GL値が自動で計算されます。糖質の量は、パッケージの栄養成分表示(「糖質」または「炭水化物−食物繊維」)で確認できます。
GI値と糖質の量を入力すると、ここに結果が表示されます。
GI値・GL値とダイエットの本当の関係
体重を決めるのは、やっぱり総カロリー
「低GIの食事にすればやせる」と思われがちですが、研究をまとめると、カロリーがそろっている条件では、GI値の違いによる体重の差は大きくないという結果が多く出ています。体重の増減を決める一番の要素は、これまでの記事でお話ししてきたとおり、1日の総カロリーです。
それでも、知っておくと役立つ理由
- 満腹感を保ちやすい:食物繊維が多く、よく噛む低GI食品は、腹持ちがいいものが多い
- 食事のコントロールがしやすい:組み合わせや食べる順番を工夫する習慣が身につく
- 血糖値が高めの人には特に大切:糖尿病の人を対象にした研究のまとめでは、低GIの食事で血糖コントロールの指標が改善したことが報告されています
トレーニング前後は、気にしすぎなくていい
トレーニングの前後は、エネルギー補給とグリコーゲンの回復が大切な時間です。この時間帯は、GI値を気にしすぎず、消化のいい炭水化物をとって問題ありません。
血糖値の上がり方をゆるやかにする6つのコツ
- 野菜やおかずから先に食べる
野菜やたんぱく質のおかずを先に食べ、ご飯を後にすると、食後の血糖値の上がり方がゆるやかになることが、日本の研究でも報告されています。 - 主食を単品で食べない
おにぎりだけ、パンだけ、麺だけの食事より、たんぱく質のおかずや野菜を組み合わせましょう。 - 食物繊維の多い主食を取り入れる
雑穀・もち麦・全粒粉のパン・そばなど。白米に雑穀を混ぜるだけでもOKです。 - 果物はジュースではなく、そのまま食べる
果物そのものには食物繊維が含まれ、量も自然とおさえられます。 - 酢を上手に使う
酢の物やドレッシングなどで食事に酢を取り入れると、食後の血糖値の上昇がややおさえられることが、研究のまとめで報告されています。 - 食後に10〜15分ほど歩く
食後の軽いウォーキングは、筋肉がブドウ糖を使うことで、食後の血糖値の上昇をおさえるのに役立ちます。
よくある4つの誤解
誤解①「低GI食品なら、いくら食べても太らない」
GI値は「血糖値の上がり方」を表す数字で、カロリーの低さとは関係ありません。食べすぎればカロリーオーバーになり、体脂肪は増えます。
誤解②「低GIならヘルシーな食品」
チョコレートやアイスクリームは、脂質が多いためGI値は低め〜中くらいになります。また、果糖はGI値がとても低い糖です。GI値が低いことと、健康的でダイエット向きであることは、まったく別の話です。
誤解③「インスリンが出ると太るから、炭水化物は悪」
インスリンは、体に欠かせないホルモンです。体脂肪が増えるかどうかを決めるのは、インスリンの量よりも、1日のカロリーのバランスです。炭水化物をとること自体が太る原因ではありません。
誤解④「高GIの食品は、絶対に食べてはいけない」
GL値で見たとおり、食べる量や組み合わせで血糖値への影響は大きく変わります。白ご飯も、量を決めて、おかずや野菜と一緒に食べれば問題ありません。
「何を、どの順番で、どれだけ食べるか」一緒に考えませんか
GI値やGL値は、知識として知っているだけでは毎日の食事に活かしにくいものです。パーソナルジムiDeALMe川崎店では、InBodyで体の中身を測定し、トレーニングとあわせて、あなたの生活の中で無理なく続けられる食べ方をご提案します。
「食後にすぐお腹がすく」「主食をどう選べばいいかわからない」という方も、気軽にご相談ください。
体験トレーニングを予約するよくある質問
GI値とGL値、どちらを参考にすればいいですか?
実際の食事に近いのはGL値です。GI値は「食品の性質」、GL値は「食べる量まで考えた影響」と考えるとわかりやすいでしょう。ただし、どちらも目安です。まずは1日の総カロリーとPFCバランスを整えることを優先してください。
白米を玄米に変えたほうがいいですか?
玄米は白米よりGI値がやや低く、食物繊維も多いため、満腹感を得やすいのがメリットです。ただし、カロリーは大きく変わりません。白米が好きな方は無理に変えず、量を決めて、おかずや野菜と一緒に食べれば十分です。
食後の眠気は、血糖値スパイクのせいですか?
食後の眠気には、血糖値の変動だけでなく、睡眠不足や食事の量、体内時計などさまざまな要因が関わっています。強い眠気やだるさがくり返し起こる場合は、自己判断せず医師に相談してください。
血糖値を測る機械を使ったほうがいいですか?
健康な人がダイエットのために必ず使う必要はありません。健康診断で血糖値を指摘されている方や、糖尿病の治療中の方は、測定の必要性や方法について医師に相談しましょう。
トレーニング前後もGI値の低いものを選ぶべきですか?
トレーニングの前後は、エネルギー補給とグリコーゲンの回復を優先して、GI値を気にしすぎなくて大丈夫です。おにぎりやバナナなど、消化がよく食べやすいものがおすすめです。
まとめ
血糖値は食後に上がり、インスリンの働きで下がる、体の自然な仕組みです。GI値は「血糖値の上がる速さ」、GL値は「食べる量まで考えた影響」を表します。ただし、体重を決めるのは総カロリー。GI値やGL値は「何を、どの順番で、どれだけ食べるか」を工夫するためのヒントとして使いましょう。
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